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小林よしのり
2016.6.9 15:48日々の出来事

参考文献と客観的に見ると・・


長谷川三千子さんに『民主主義という病い』を送ったら、

幻冬舎の担当氏に電話がかかってきたらしい。

礼状を出したいからということだが、その際、巻末の参考文献に

自分の著書がないのは、わしが安倍シンパの長谷川さんを批判

しているからかと尋ねられたという。

 

しまった―――――っ!

そうではないのだ。

長谷川さんの『民主主義とは何なのか』はかなり昔、読んでいて、

それはもうわしの教養として身に付いたものだと思っていたので、

今回の『民主主義という病い』を描く上では、読み返すことを

しなかったのだ。

 

参考文献は、直接、作品中で引用したもの、描くにあたって、

机に積み重ねたものを、最後にざっと書き写したのである。

 

けれども、長谷川さんの本も、過去に読んで影響も受けているの

だから、参考文献に書いておけばよかった。

 

参考文献って難しいんだよね。

引用してない本でも、かつて読んだ本ってあるし、机周りに

置いておいたはずなのになくなっていて、書いてない本もあるし。

あっちの部屋にあったり、こっちの部屋にあったりするから、

誰かがわしが読んだ本を片っ端から記録しておいてくれればいい

だろうけど。

整理整頓は大嫌いだし、本当に困る。

 

長谷川さんは、三分の一読んだところで、ひじょうに面白いと

言ってくださってるそうだ。

 

三分の一ってどの辺までだろうと、ペラペラめくりながら流し

読みしていたら、「すんげえ面白いな」と思ったのだが、同時に

こうも思った。

「これって一般人には難しすぎたわい」

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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